リードしたのはあんふぁに代表Mac。自らプロデュースした21世紀型学童保育「みらい学校ダビンチボックス」の起業家育成プログラムや、起業家とコラボして小学生に特技と夢をビジネスに変える「あんとれ・サンデー」、そして『次代の教育を考えるフォーラム』 などの講演会、ワークショップを行い、「人のハートを動かす価値創造力」を実体験を元に習得させる活動を続けています。自らのヒット商品開発体験や、多数のスタートアップ企業のビジネスにデザイナーとして深く関わった経験を活かし、「ハートを動かすモノ」の考え方、商品化、売り方などを教えています。
今回のスタートアップ体験プロジェクトでも、自分たちのアイデアや特技で誰かをお困りごとを楽しく解決する商品を子どもたちといっしょに考え、デザイン・開発してきました。(今回は、その一連の体験が夏休みの自由研究として提出できるレポートになるという特典付き!)
プロジェクトは、「価値とは何か」「価値をつくるとなぜお金になるか」、そしてデザインや広告、マーケティングなど大人にならないと学ばない実践的な内容のワークショップがあり、自分の好きなことや特技を活かしてお困りごとを解決するアイデア出しの仕方から商品のコンセプト設定、そして仕入れや価格設定など商品化の体験、また、接客練習などの実技も行いました。夏休み開始後すぐに始まったこともあり、子どもたちは元気度マックスの状態。毎回プログラム開始よりずっと早く駆け足でやってきて、終了後も毎回なかなか帰らない子が何人もいました。
では、どんな楽しいアイデアが出たか、1つずつ紹介しましょう。
チームごとに競い合って出した身近な人の「お困りごと」。それらを楽しく解決する商品です。
ベッドから落ちるのを防ぎたい! おくだけベッドガード
「1週間に5回はベッドから落ちる」という2人の小学生のチームが、なんとか落ちない方法を! と考えた商品。ダンボールで試作品を作り、サイズやガードの位置を調整してきました。最終的に、枕の両側を挟んで置く、少し高い(でも柔らかい)壁のような形になりました。「お母さんが寝るとき必ずスマホでゲームをする」という声もあり、スマホが入るポケット付きにしてみました。2種類の可愛いカバーは2人それぞれのチョイス。布をミシンで縫い付ける体験もしました。縫い合わせてから、実際に寝てテスト。ベッドから落ちないこと、幅を簡単に調整できることを実証!
「おくだけベッドガード」は、税込2,376円。限定2セットです!
宿題、勉強がやりたくなるアイデアを!「スケチュークエスト」
小学生のお困りごととして一番多かったのが、宿題や習い事などのやることがとにかく多いこと。とくに宿題は毎日の問題で、友だちと遊んだりゲームをしたりという楽しみとどうやって両立するかが頭の悩ませどころのようです。
このスケチュークエストは、自分で決めた日々の目標を毎回クリアする毎にコマを進めていけるすごろくなのですが、ページの構成がRPGの戦闘シーンのようになっていて、敵のモンスターを倒しながらレベルを上げると自分の時間管理スキルも上がるというアイテムなのです。もちろんこのモンスターのデザインも子どもたちのもの(デザイナーがデザインを調整しました)。
スケチュークエストは税込550円です。限定20冊です!
楽しく忘れ物をなくすには⁉︎ 「わすカタ」
忘れ物は宿題にならんで小学生が解決したい自分の問題です。このチームは低学年中心。忘れ物をなくすというのは、お母さんの切実な願いでもありますね。忘れ物に気づいて子どもを追いかける、というお母さんはやはり多いようです。そんな親子の問題でもある忘れ物をなくす、楽しいアイデア出しをしました。何案も何案も出し、ダンボールで試作を繰り返してできたのが、この商品。
ランドセルに入れるものの形に切り抜かれた木のプレートにマグネットが付いています。台紙はマグネットシートで、左右でエリアが分かれています。持っていくアイテムのコマを左のエリアに着けておき、ランドセルに入れたことを確認したらコマを右のエリアに移します。最後まで移すと、「ヤッター!」という絵が見えるのです。
とっても可愛くて食べたくなるようなこれらのコマはもちろん子どもたちのアイデア(こちらもデザイナーの手直しがあり)。このコマは木の板をレーザーカッターで彫ったものを使用。レーザーカッターが木の板から切り出すところも見学できました。(KOILのご協力、感謝です!)
商品名の「わすカタ」は「忘れ物」の「カタチ」の略です。可愛いですね。
「わすカタ」は1セット864円で販売します。手作りのため限定11セットしかありません。
宿題管理を動物すごろくで!どうぶつマグネットツアー
こちらも宿題管理を楽しくするアイテム。このチームは動物好きの2人組みで、動物と宿題管理を合わせた案として進めてきた商品です。沢山ある動物は、全て手描きの絵そのまま! そこから1つ好きなものを選び、マスに置いて宿題するたびにコマを進めていきます。少し進むと、「ご褒美」のマスが。ご褒美は家族で決めた何かがもらえるという仕組みです。
商品開発のほとんどの時間を動物の絵のデザインとマグネット切り抜きにかけた努力作。なんと看板として巨大ネズミを立体的にダンボールで制作! とても力のこもったこの商品「動物マグネットツアー」は税込864円で限定10セットの販売です!
下校時の荷物の多さが苦痛! 「タコフック」
仲良し2人組チームは、学校から持ち帰るアイテムの多さと重さをなんとかしたい、という共通の問題を持っています。アート大好きな女の子と宇宙博士の男の子。アイデア出しでは、無重力装置やロケットをつくるという案がたくさんありました。夏休みで実現できそうなレベルに調整するのが一苦労(笑)。こちらもアイデア出しと試作品を繰り返し、販売直前ギリギリで出来上がったのがこちら。タコフックという商品名は足がたくさんある形からきています。
フックには給食袋や上履き、絵の具セットなど、5個まで掛けられます。取っ手は持ちやすいウッド。木の両側には、ロゴであるタコのアイコンがアーティスティックに彫り込まれています! 実際にものをぶら下げて持ってみると持ちやすく、無重力とはいかないまでも実際よりもかなり軽く感じます!
タコフックは1セット税込540円。こちらも手作りで限定3セットのみ!
やることを楽しく終わらせる! 「親子で対決! ミッションカレンダー」
最初の課題出しではいろいろ解決したい問題が出た4人組のチーム。一番解決したいのはやっぱり日々のやること管理。こちらもすごろくなどのアイデアが出ましたが、途中からミッションクリアを親子で競争するという、素晴らしいコンセプトが加わりました。
親と子がそれぞれのミッションを決め、クリアした日は日めくりカレンダーのように残りのミッションクリア数をカウントダウンしていくのです!
クリアすると、親は子に、子は親に対して約束した「ご褒美」が見れます。子どもが先にクリアすれば、親が約束したご褒美を子どもにあげなければなりません。こうして、親と子が競い合うことでいっしょに頑張って時間の管理ができるようになる、という商品です。
「親子で対決! ミッションカレンダー」は税込1,199円。限定10セットの販売です!
本プロジェクトでは私自身もメンターとしてだけではなくデザイナーとしてかなり関わることができ、とても楽しむことができました。
今回のプログラムを通じて、子どもたちがアイデアを形にする楽しさ、そして価値をつくることで人のハートを動かす醍醐味を子どもたちに少しでも感じてもらえたら、最高です!
商品をつくった子どもたちが自分で販売! T-SITE柏の葉の「Sen to Sen ~線と線、モノとモノ、人と人を結ぶマーケット~」に特別出店
ワークショップでは、販売員として商品の説明の説明やお釣りなどお金の扱いも練習しました。また、呼び込みようのチラシやサンドイッチマンも手作りしました。当日は是非柏の葉T-SITEまでお越しいただき、子どもたちのアイデアが形になった可愛い商品を手にしてみてください!
販売日時 8月25日 10:00~13:30
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