さいたま市緑区に学童保育施設「ダビンチボックス」をオープンしました。
皆さん、学童保育施設にはどんなイメージをお持ちですか?
親が仕事から帰ってくるまで子どもを預かってくれる場所、宿題ができる場所…。
でもダビンチボックスは、ちょっと違うんです。
ゲーム制作や絵本づくり、プログラミングのレッスンなど、ちょっと変わったメニューがあり、また施設内には、タブレットはもちろん、プロジェクションマッピングや3Dプリンタもあるんです。
このように、子ども達が自発的に考えたり、学んだり、行動できるようになる様々なプログラムや仕組みが盛りだくさんなのです。
今日はそのダビンチボックスのプログラムの一つ「起業家育成プログラム」について、
あんふぁに代表のmac船水さんと、ダビンチボックスの監修にご協力いただいた、明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科の五十嵐悠紀准教授の対談の様子を皆さんに紹介させていただきます。
五十嵐准教授は3人のお子さんがいらっしゃる子育て中のステキなママさん。お話から子育てのヒントが見つかるかもしれませんよ。
起業家育成プログラム
誰のためにどういうものをつくるのか
Mac船水(以下Mac)
「起業家育成プログラム」は、小学4年生から6年生を対象に、半年で1ターム、1週間に1度のペースでレッスンをします。
1ヶ月目はまず「起業って何?」というところを学び、2ヶ月目後半くらいから「君達だったらどうする?」とアイデアを出させます。
でも子ども達に普通にアイデアを求めると、
「じゃあ宿題を代わりにやってくれるロボットをつくりたい!」というような答えが多い(笑)
起業家の方達って、単に自分のアイデアを出すのではなく、誰かしらの課題を解決するソリューション(課題解決策)をつくってるんですよ。
だから子ども達には社会の課題を解決できるようなアイデアを出してもらうようにします。
「誰のためにどういうものをつくるか」
ということを、具体的にまず絵を描いてもらって、文章をつけて、プレゼンして。
皆で議論させてブラッシュアップしていきます。プレゼンの練習は何回もしますよ。
アイデアはクラウドファンディングで商品化
Mac
また授業の様子はずっとビデオで撮影します。
アイデアがまとまったらその動画を編集して
「僕達のアイデアを形にしたいので、皆さん応援お願いします」とクラウドファンディングで協力を募る予定です。
クラウドファンディングで得た資金は、手伝っていただけるスキルのある大人の方に流し、その方達にたまにダビンチボックスに来てもらって、子ども達と一緒につくってもらおうと考えています。
そして6ヶ月目くらいには、完成したものを販売。でもそれで終わりではなく、その後もずっとフォローする予定です。
6ヶ月で1タームが終わっても、その後次のタームがすぐに始まるので、もう1回レッスンを受ける生徒に対しては運用までやってもらい、販売後どうなったのか、またそれを改善して次のバージョンを出すにはどうしたらよいかなどを繰り返していきます。
一方、全くアイデアがでないという子に対しては、例えばあんふぁにの人気アプリ『SUM!』のキャラクターを描いてもらったり、絵本をつくってメルカリなどで売ってみる。価値創造力って、自分で0からモノを創らなくてもいいんです。
売れたらそれでおやつを買って皆で分け合うなど、お金の運用も任せようと思っています。
既存のゲームだって新しい遊びになる可能性はある
Mac
五十嵐さんは、子ども達につくってもらいたい、または子ども達ならできそうなゲームってどんなものだと思いますか?
五十嵐
この間、祖父母が我が家に遊びに来たとき、4年生の長男がプログラミングでビンゴゲームをつくっていたんです。
しかもつくる過程で色々と工夫していました。
例えば「また一度も使っていない数字はリストアップしておいたほうが作業が早くできる」とか。
そんな風に自分なりにステップアップしてつくり込んでいたんです。
ビンゴ、あみだくじなど、すでにアプリでもありそうなものがお題でも、プログラミングの材料になるのだなということは気づかされましたね。
Mac
ビンゴやあみだくじは、皆がルールを知っているので、そのルールの中で自分達がつくったキャラクターを動かすだけでもひとつのゲームになりますね。
「子ども達が一生懸命つくったあみだくじ。たまに誤作動しますが許してください」(笑)とかって売り出しても面白いかもしれませんね。
子どもだけじゃなく、親子で一緒に
地域のつながりや協力も大切に
Mac
そうなると、クラウドファンディングで協力を募らなくても出来そうですね。
ただ、クラウドファンディングの目的の一つには「親を巻き込む」ということがあるんです。
普通の学童の場合、家に帰ってきて子どもに
「今日は何をやったの?」と聞いても
「いや、別に」とかですよね。
ダビンチボックスの子ども達には
「こんなのつくったんだよ!」と自分から言ってもらいたいし、できれば家族で一緒になってつくってもらいたい。
お父さんがアイデアを出して、お母さんが応援して。家族でのアクティビティを期待してるんです。
五十嵐
すごくいいですね。
家庭によっては、得意、不得意があるでしょうから、家族を超えた地域のつながりや協力も大切ですよね。
Mac
そうですね。
子どもがこういうものをつくりたい、ということに対して、大人が自ら提案して協力してくれるコミュニティが必要だし、できるような気がしてきました。
五十嵐
そういうコミュニティって教育の面でもいいですが、例えば地域の防犯の面でも役立ちますね。「おはよう」「いってらっしゃい」というようなあいさつができる地域の存在ってすごく大事ですよね。
次回は「遊び創造プログラム」について
皆さん、いかがでしたか。
「子ども達が起業しちゃうかも」と考えただけでワクワクしませんか?
ダビンチボックスには、ほかにもまだまだ魅力的なプログラムがあるんです。
次回は小学校低学年向けのプログラム「遊び創造プログラム」についての対談の様子をご紹介します。お楽しみに!
Mac船水さん&五十嵐悠紀准教授 対談 ② 遊びもルールも自分でつくる 学童保育施設「ダビンチボックス」の取り組み
起業家育成プログラム出張クラス・ハッカソンも行います!
起業家育成プログラムや、それをもっと小さいお子さん向けにした遊び創造プログラム、また、幼稚園、小学校、中学校、高校、主婦やシニア、一般社会人向け、企業内研修用に、出張プログラムを行うことも可能です。コースは1日単位のハッカソン式から、長期まで受付いたします。
価値創造型エデュテインメント学童保育施設「みらい学校ダビンチボックス」について
さぁ、何が生まれるか、すごい楽しみですね!! Mac
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